外国為替エクスポージャー

Foreign Exchange Exposure

前回の「国際ビジネスにおけるリスク」に続き、今回は「外国為替エクスポージャー」についてさらに詳しくご説明したいと思います。 多くの人は外国為替変動に精通していますが、為替エクスポージャーにはいくつかのタイプがあり、また、タイプに寄っては他よりも深刻なものがあります。下記では、以下のトピックについて説明します。 

  • 換算エクスポージャー
  • 取引関連のエクスポージャー
  • 経済的エクスポージャー
  • ヘッジング? 解決策になるかどうか 

換算エクスポージャー

私の見解では、換算エクスポージャーそれほど深刻な問題ではなく、もしかしたら「本当」でないかもしれません。換算エクスポージャーは、連結財務諸表を報告する際の企業の海外収益および資産の価値として定義されます。たとえば、米国企業が外国で事業を展開していて、その国の通貨価値が下がっている場合、米国の財務諸表を報告する際、その海外事業の価値は米ドルベースでは減少することになります。

多くの人は、換算エクスポージャーは実際には存在せず、単なる報告または会計上の演習に過ぎないと主張します。 海外事業の収益、費用、資産は現地通貨で一定であるため、私の経験を踏まえると賛成したいと思います。 しかし、株主や投資家が連結財務諸表を見ると、海外事業が苦しい状況にあるという印象を与え、それが株価に影響するという意見もあります。 実際はそうでなくとも、説明や理解が不十分だと、投資家の意見や感情に影響を与える可能性があります。

取引関連のエクスポージャー

一方取引関連のエクスポージャーは非常に現実的な側面もあります。 これは、通貨の変換や取引と定義されます。 例えば、海外で得た収益を企業の本社に戻すことを指します。 あるいは、ある通貨で資産を購入し、別の通貨で売却することだったりします。 為替レートの変動は、別の通貨で受け取る価値に直接影響します。 大きなリスクを抱える企業のタイプは、グローバルな資産はある1つの通貨で持っており、収益は他の通貨で得ている企業です。これは、米ドルで融資された資産(船)を、出発地それぞれの現地通貨で受け取る航空会社やその他の運輸会社によく見られます。 「成熟度(収益)のミスマッチ(不一致)」の記事を思い出していただければ、収益ポートフォリオに外貨が含まれていると、収益のミスマッチを管理する上で、さらに複雑な要素が加わることになります。 また、資産と負債の時間軸の管理は、資産と負債の間の為替レートの変動によって複雑になります。 

はっきり言って、私は企業が海外で事業を拡大することには絶対的に賛成です。 それは、収益や市場シェアを拡大する絶好の機会ですが、その前に海外進出に伴う複雑な問題についても触れておきたいと思います。 私の経験では、多くの企業が、そのダイナミクスに巻き込まれるまで、このことを理解していません。

経済的エクスポージャー

経済的エクスポージャーは長期的なエクスポージャーであるのに対し、取引関連エクスポージャーは短期的なものであると定義されています。 これは妥当な表現だと思いますが、自分の中にいる経済学者はこの定義をもっと詳しく説明したいと思っています。 経済的エクスポージャーは、通貨が長期的に変動し、国際貿易によって商品やサービスの価格が高くなったり低くなったりする場合に発生します。 買い手は適応し、外国製品の購入をより低コストの国にシフトします。

多くの国が最大50%の通貨切り下げを経験した1997年のアジア金融危機を思い出してください。短期的には、これらの国々は金融不況に陥りました。しかし、1998年までに、これらの国々からの輸出は劇的に増加し、比較的低コストの構造のおかげで、これらの国々は不況から脱却して、好景気に突入しました。逆に、通貨が上昇した国では、その結果、企業や製造業が低コストの国に移動した国していきました。このように、通貨の変動は、その国の経済的なエクスポージャーや国際的なビジネスに影響を与えるのです。

ヘッジング

為替リスクからビジネスを守るには、外貨、通貨スワップ、通貨先物、またはそれらのヘッジ手法を組み合わせてビジネスをヘッジすることだと多くの人が提案しています。 正直なところ、私はすべての業界でそれらのヘッジ手法を推奨することに賛成ではありませんし、コストもかかります。 ヘッジは金融市場では有効ですが、物理的な世界、つまり国際貿易ではそれほど有効ではないと考えています。 私は、国際的なビジネスを守るために、価格とキャッシュフローの分析を用いた「ナチュラル(自然な)ヘッジ」の方がはるかに優れていると考えています。

次回は、国際的なキャッシュフロー、プライシング、ナチュラル・ヘッジの影響についてお話しします。

Published by Charles K. Maguire

Logistic & Revenue Management business consultant with 25 years of experience in a major logistic company

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